株式会社千葉ステーションビル

代表者:取締役総務部長 鈴木 利幸 様 
従業員数:203名
事業内容:不動産業・物品賃貸業

トップダウンで残業時間を削減

背景
  • コロナ禍で低迷した業績を回復させようと、一部社員の残業時間が増加してしまった。
  • 残業の多い部署に聞き取りをしたところ「仕事があるから仕方ない」と言われ、解決策が見つからなかった。
取組内容
  • 会社のトップが本気で残業時間の削減に取り組んでいることを社内に周知させるための取組を実施。
  • 毎月、経営会議で各部の残業時間を報告することにした。
  • 一部業務のデジタル化やテレワークの促進なども残業時間削減の後押しとなった。
成果
  • 残業時間が減ったことで、会社はコストダウンができ、社員はよりいきいきと働けるようになった。
  • 部署間の温度差がなくなり、クラブ活動も活発化した。

担当者からのメッセージ

一部の社員の残業が多いけれど、どうしたらいいだろう。自分たちだけではなかなか打開策が見つからず、支援をお願いしました。アドバイザーの方は当社のためのオリジナル提案書を作成してきてくださるなど、常にわかりやすく寄り添ったアドバイスを行ってくれました。最初は頼りきりでしたが、相談しているうちに「こういうこともできるのではないか」という発想が生まれるなど、徐々にわたしたちの考え方も変わってきました。これは今後の改善にも役立つのではないかと思っています。

専門家のアドバイスが無料で受けられる、ありがたい制度です。働き方改革についてお悩みの会社さんはぜひ活用されることをお勧めします。

取組の目的やきっかけは?

当社は、県内に展開する駅ビル「ペリエ」の運営業務を中心に、駅業務の受託、不動産業務、警備業務などを行っています。

当社に限ったことではありませんが、2020年、コロナ禍によって業績が大きく落ち込みました。その後、なんとかV字回復を目指そうと社員たちは頑張ってくれました。それはありがたいことなのですが、その一方で一部社員の残業時間が恒常的に増加するという事態を招いてしまいました。総務部として見過ごすわけにいかず、本人の上長に相談するのですが、「そう言われてもまだ仕事があるしどうすれば良いか?」と逆に聞かれ、なかなか解決策が見出せませんでした。

そこで、会社として長時間労働の削減に本格的に取り組むことを決め、県の働きやすい環境づくりアドバイザーに協力を仰ぎました。

どのような取組を行ったか?

当初、アドバイザーの方には働き方改革全般の支援をお願いしていましたが、初回ヒアリングで会社の実情や課題をお話ししたところ、まずは直近の課題である残業時間の削減にテーマを絞って進めていくことになりました。

社員本人は一生懸命仕事をしており、その結果残業時間が長くなることに問題意識を持っていないことをアドバイザーの方に相談すると、「会社のトップが本気で残業時間の削減を望んでいることを周知させることが大切」というアドバイスをいただきました。そして、具体的な施策として、月1回、経営会議の場で各部ごとの残業時間を報告することを決めました。これを、1年間毎月続けたことで、各部の残業時間が見える化され、増減が明確となりました。そのことで、部長レベルで高い意識付けが行われ、各部署で削減に向けた取組が実施されまた。

また、この経営会議とほぼ同時進行で、稟議がシステム化されたり、若手社員の提案によって契約などの一部業務のデジタル化が図られたり、本社ビルの移転を機にフレックスタイム制の導入・拡大やテレワークの促進を行ったことも残業時間を減らす後押しになりました。

残業時間の削減に成果が見えたあと、組織間のコミュニケーションについても相談しました。当社はかつて企業合併した経緯があり、それぞれの企業出身者の間で少し隔たりがあったので、それを解消するためのアドバイスもいただきました。

支援の成果と社内の反響

残業時間の削減は約1年かけて取り組みました。それにより、社長や部長といった上長が残業時間の削減を本気で望み、取り組もうとしていることが全社に周知され、残業時間は大幅に減りながらも業績は上向きという成果を上げることができました。社員の健康面にも好影響が出て、会社としても残業代が減ってコストダウンになっていると思います。

また、もともと社員数は多くないにも関わらず、当時は残業の多い部署と少ない部署で温度差があったり、合併の関係でぎくしゃくしていた部署もありましたが、各部の垣根もなくなりつつあります。当社にはクラブ活動という趣味の集まりがあるのですが、その活動も活発になっています。先日は社内のボーリング大会が開催され、60名近くの参加者があって大変盛り上がりました。

仕事をする時は頑張って仕事をし、楽しむ時は心から楽しむ。そうしたメリハリのある職場の雰囲気が醸成されてきました。当社の社長はよく「ATM(明るく・楽しく・前向き)」という言葉を口にするのですが、そのATMが名実ともに浸透してきたように思います。

今後の取組や課題は?

アドバイザーの方からは「会社のトップが社員のために思っていることを具体的に周知すると同時に、社員がどういう考えを持って何を望んでいるのかを吸い上げること、その両輪が必要です。」とアドバイスがあり、前者については残業時間の削減という成果を上げました。次は、社員とのコミュニケーションの場を多く設け、そこから見えてきた新たな課題に取り組んでいきたいと考えています。

また、育児休暇の整備など若手社員に向けた取組は進めてきましたが、今後はもっと幅広い世代、たとえば、嘱託で働いていただいているシニア社員がより働きやすい職場環境づくりなどにも着手していきたいと考えています。そのほか、カフェテリアプランなど福利厚生のさらなる充実にも取り組んでいくつもりです。

わたしたち総務部は社員のために存在する部署だと思っていますので、社員がモチベーションを持って前向きに仕事ができる職場環境を整えていきたいと考えています。社員の皆さんが元気に楽しく働くことで、地域のお客様に信頼され、喜ばれる会社になると信じています。