株式会社将栄

代表者:代表取締役 後藤 将一 様
従業員数:16名
事業内容:建設業(総合建設業)

業界に新しい風を吹き込む取組を!

建設業界では難しいと言われている週休二日制を導入し、定着率アップを目指す。

背景
  • 建設業が直面している2024 年問題への対応
  • 建設業特有の休暇取得の難しさを解決して働きやすい職場づくりをしたい
  • 新規採用時の定着率アップを目指す
取組内容
  • 労働時間法制の見直し、就業規則等の見直し
  • 社内規程を従業員に浸透させるためのルールブックづくり
  • キャリアアップ、スキルアップのための資格取得などを推進するため、助成金の申請
成果
  • 休暇取得がきちんとできることによる、若い世代のモチベーションアップ
  • 新規採用に向けてのアプローチ

担当者からのメッセージ

社内規程を作っても、従業員にきちんと理解され、運用されなければ意味がありません。わかりやすいルールブックを作成し、自分が何日休めるのか、どんな手当がもらえるのか、ということを知り、働きやすさを体感してもらうことが重要です。こうした取組により、新規採用や定着率アップを目指していく所存です。

取組の目的やきっかけは?

建設業の中でも、特に現場に直結する業種特有の問題として、休暇の取りにくさというものがあります。個人で休暇を取ろうと思っても、その日にどんな現場が入っているか事前にわからないため、前もって決めておくことが難しい上に、天候などにより急遽現場作業が休みになる場合があるなど、年間で予定を立てにくいという特徴があります。それと同時に、日給での給与計算を行っているため、休まないほうが収入面では利点があるという状況もありました。

会社としては従業員にはきちんと休暇を取ってもらいたいですし、世の中全体が働きやすさを追求する時代に入っている中で、建設業だからと言って、他業種に遅れを取ってしまってはいけないと感じていました。

土日に動く現場もありますので、自社だけの取組で改革を行ったり、成果を上げたりすることはとても難しいのですが、少しでも働きやすい会社にしていきたいと、思い切って着手することにしました。業界的にも2024年問題が迫ってきていたこともあり、待ったなしというタイミングでした。人手不足の時代の中で、定着率を上げたり、離職率を下げたりするためにも、避けて通れないことだと思います。

どのような取組を行ったか?

まず、はじめに、アドバイザーの方に自社の状況を細かく見ていただき、問題点を洗い出しました。法令は遵守していましたが、就業規則に反映ができていなかったため、規則の改正や規程の整備を行うことが必要だということになりました。

給与体系については、日給計算から月給計算への変更を行いました。これは、従業員が休みを取りやすくするための必須事項です。また、これまでは土曜日に出勤することもありましたが、週休二日制に変更し、年間休日を105日と決めました。もともと大規模な公共工事などを多く受注し、土曜日が休工となる現場が多かったこともあり、週休二日制の導入に踏み切ることができました。

ほかにも、育児介護休業規程や、社員転換規程の作成も同時に行いました。これは現状の従業員はもとより、新規採用を見据えた取組であり、今後、若い人に就業してもらい、長くこの仕事を続けてもらうためには必要不可欠な規程です。最近の若い人は、給料を上げることよりも、きちんと休みが取れること、家族を大切にすることができる待遇などを重視している傾向がありますので、そういった声にも耳を傾けて、規程を作成しました。

そして何より重要なのは、これらの規程をきちんと従業員に説明し、「自分ごと」として理解してもらうことです。細かな文字の羅列となってしまう規程だけでは理解してもらうのは難しいので、現在ルールブックの作成を行っています。これはイラストや表、図解などを用いて、具体的にどんな決まりがあるのかをわかりやすく解説したものです。

有給休暇は勤続年数によって何日増えていくのか、育児や介護など、どんなときに休むことが可能なのか、誰でもひと目でわかるようにすることを目的に作成しています。

支援の成果と社内の反響

新しい社内規程は、これから導入する段階ですが、従業員には「この会社は変わろうとしている」ということが伝わり、皆のモチベーションアップにつながっていると感じています。

また建設業界は、キャリアアップのためには様々な資格を取ることが必須条件となっていることから、各種助成金の申請を行い、従業員の資格取得を促進しています。クライアントからの評価を受ける際に、資格の有無が必要となる場面も多いので、今の時代は会社が積極的にバックアップしていくことが大切です。

我が社は、もともと型枠業から始まった会社ですが、他の業種とも連携して様々な現場を手掛けるようにしています。そのため、取得すべき資格も多岐にわたります。私自身も一級施工管理士の資格を取得するなど、現場を管理する業務にも携わるようになりました。

スキルアップを行い、仕事の幅を広げていくことは、従業員の成長や、モチベーションアップにつながるだけではなく、会社の成長にも直結しています。 

今後の取組や課題は?

勤怠管理業務を効率的に行うために、Googleフォームを活用した勤怠管理システムを試験的に導入しています。どの現場に誰が行き、何時から何時までどのような作業を行っていたかなど、職長が毎日スマホで入力を行います。慣れない操作に難航している部分もありますが、事務職の負担軽減にもつながりますので、諦めずに続けていくつもりです。

建設業界には独特の慣習や仕事の仕方などがあり、働き方改革も簡単ではないと感じますが、だからこそ、先を見据えて取り組み、業界に新しい風を吹き込んでいくことが必要です。社会的な大きなインフラを支えている、なくてはならない産業ですから、若い人にもその魅力を知ってもらい、「明るい将来がある」と思える職場にしていくことが使命だと考えています。