株式会社ミツワ堂

代表者:代表取締役 鈴木和弘
従業員数:35名
事業内容:総合商社(IT機器・文具・オフィス家具)

モバイルワークを可能としながら全社的なDXを推進

本社に戻らなくても会議に参加できるような仕組みを整え、社内申請などの電子化を促し、ワークプレイスに捉われない土壌づくりを、会社の存続や新たな強みへと繋げる。

背景
  • 当初から「働き方改革」の一環として会社全体のDXを推進
  • 感染症対策の一環で、より本格的なテレワークやデジタル化に取り組むことに
取組内容
  • 本社に戻らなくても会議に参加できるようなモバイルワークの仕組みを強化
  • 以前は紙ベースだった直行・直帰の社内申請もオンライン上で実施可能に
成果
  • 商社の要である「営業担当者」が、本来の業務により集中できる環境に
  • 会社全体のIT化が進んでいくのに伴い、IT担当者にとっての管理負荷も低減
主なICTツール Microsoft 365、kintone、Zoom

担当者の声

経営トップのコミット + 担当者の根気

集団組織において、何か新しいシステムを導入する際は、メンバーからの「理解」や「協力」、システムを円滑に使いこなしてもらうための「教育」などが不可欠となります。そのためには、経営のトップが自らコミットすることや推進担当者が根気よく、そして丁寧に、一人ひとりのメンバーと向き合うことが大切です。勤怠管理のクラウド化やリモートデスクトップの導入など、普段の業務のちょっとしたところから着実にテレワーク化していくことが、成功のカギとなるのではないでしょうか。

導入の目的やきっかけ

当社は、創業から60年以上の歴史を持つ老舗の総合商社です。従来から働き方改革の一環として、インターネット活用時代における会社全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していました。これは会社の代表自らが発起人となって、新型コロナウイルスの感染拡大以前から推進していた活動で、社内で利用するITツールの見直しや届け出申請などの仕組みづくり、ワークフロー全体を見直す「業務改革的な取り組み」を行っていました。その後、時を同じくして新型コロナウイルスの感染拡大があったため、密の回避や感染症対策を兼ねて、より本格的なテレワークやデジタル化に取り組むことになったという経緯です。

どのような取り組みを行ったか?

まずはWeb会議システムの仕組みを整え、密にならずに円滑に業務を行うための基盤を整えました。毎日実施していた朝礼は、オンラインで参加できる仕組みへと刷新し、従来は紙面で行っていた直行・直帰の届け出申請も入力、提出、承認フローやその後のデータ保存まで、すべてをネットワーク上で完結できるよう、社内システムの作り込みを行いました。在宅でのテレワーク(いわゆる在宅勤務)は、怪我や病気で休んだときぐらいにしか利用されていませんでした。それを営業の担当者たちが本社に戻ってくることなく、出先で会議に参加できるモバイルワークを中心に、働き方改革やテレワークへの取り組みを行いました。

社内からの反響や取り組みの成果

テレワークの導入によって、会議のためにわざわざ会社へ立ち寄るような営業担当者が少なくなりました。どこに居ようと、インターネットで外出先から会議に参加することができ、直行・直帰の申請もオンライン上で行えるようになったことで、本来、売ることがメインの仕事である営業系の人たちは、時間のやり繰りにかなりの余裕ができたと聞いております。営業の観点でも働きやすさの観点でもメリットが大きいと感じます。また情報システムの担当者にとっても同様で、会社全体のIT化が進んでいくのに伴い、その管理の負荷も以前と比べてかなり楽になっているように感じられます。

今後の展望

今後もテレワークを働き方改革というテーマに格上げして「テレワークを基礎とした、会社全体の状況を一気通貫で見られるような仕組みづくり」に取り組んでいきたいと考えています。それはまさに、いわゆるDXの推進を行うということだと思います。IT商材を売っている企業として、まずは自らがDXを推進し、それらをとことん追求することが重要なのではないかと考えています。DXとテレワークの推進によって、ワークプレイスに捉われない土壌づくりを推し進め、それが優秀な人材の雇用や働きやすさにつながって、ひいては会社の存続につながっていく。そんな好循環をつくりだしていくことが重要だと考えています。