株式会社サニースタッフ

代表者:代表取締役 岡崎玲子
従業員数:138名
事業内容:保育所経営

クライシスを乗り越えるためのテレワーク導入

「本部は縁の下の力持ち」という自覚と責任と自負のもと、チームとして1つにまとまり、みんなでクライシスを乗り切るためのテレワーク導入を果たしました。

背景
  • 保育園は、コロナ禍においても原則として運営を止められない施設
  • 本部の機能を停滞させないために、テレワークを導入
取組内容
  • テレワークができる仕事とできない仕事を振り分けて、交代制でスタート
  • リモートデスクトップ、ウェブ会議、チャットツールなどを段階的に導入
成果
  • 3密を避けて、安定した施設運営を維持することができた
  • 遠方の方との面接がしやすくなり、採用活動にもよい影響があった
主なICTツール TeamViewer、Splashtop Personal、ノートPC、スマートフォン、Zoom、Google ドライブ

担当者の声

実行して問題点を解消していく進め方を

当社の場合は、日本国内において新型コロナウイルスが急速に広まっていくなかで、事業を止めることもできないプレッシャーの下、手探りで対策を講じなくてはならない状況でした。できない理由よりも、やることを前提に、どうやればできるのかを考えることがとても重要でした。今、ほかの企業様へのアドバイスをさせていただくとしたら、まずは実行してみて、そこから見えてきた問題点を解消していくような進め方をするとよいと思います。補助金や専門家の派遣事業についても調べてみてください。

導入の目的やきっかけ

当社は、一都三県で保育施設を運営している会社です。テレワークの導入を検討したのは2020年の初旬、新型コロナウイルスの感染が急拡大し始めたばかりの頃でした。緊急事態宣言が発令されているなかでも出勤される「医療従事者」や「公務員」の方々のお子様をお預かりできるように、当時も最小限の人数で園の運営を行っておりました。保護者の方や現場の保育士が頑張っているなか、本部の機能が停滞するわけにはいきません。当時はまだ情報も少なく、手探りの状態で模索をしました。各園の運営を滞りなく支援するため、また、本部自体がクラスターの発生源となることを避けるため、とにかく密にならないように本部の職員のシフトを調整しながら、在宅勤務によるテレワークの導入を検討するようになりました。

どのような取り組みを行ったか?

経営トップから特命を受けるような形で総務系の部署が実際の段取りを行いました。当時は本当に手探りで、以前から会社に出入りしていたITベンダーの方に、従業員に貸与するハードウェア、リモートデスクトップ、ウェブ会議のためのソフトウェアなどを手配してもらいました。テレワークができる仕事とできない仕事を事前に振り分け、経理、運営、採用、給与系の担当部署において、テレワークを交代制でスタートさせました。テレワークなのか、休日なのかがわかる社内共有連絡帳の運用なども開始しました。チャットツールなども導入し、テレワークを行う従業員間のコミュニケーションが滞らないように配慮しました。

社内からの反響や取り組みの成果

通勤時間がなくなることによる体への負担の軽減、モチベーションの向上、通勤中の感染リスクに対する不安の解消など、テレワークで働き始めた従業員からは好意的な声が聞こえてきます。私自身、各園の状況を見て回る立場にあるのですが、本部に戻るには中途半端な時間だった場合に、モバイルワークで外で仕事をするなど、移動中に自席と同等の仕事ができるようになったことが、本当に便利だと感じます。オフィスのスペースにはゆとりができ、ソーシャルディスタンスの確保がしっかりと行えています。また、テレワークの導入により、遠方の方との面接も実施しやすくなりました。

今後の展望

これまでも、少しずついろいろなことを試し、トライアンドエラーを繰り返しながら、最良の運用方法を見出してきました。現状をベストな状態だと思わずに、細かい部分の改善改良に取り組みたいと思っています。例えば、社内の会議や打ち合わせなどもZoomなどを積極的に活用していくべきだと考えており、これまではわざわざ集合していた園長会議も、オンラインで実施されるようになりました。そのような小さな見直しや身近なことへの取り組みが重要で、同じ空間にいたときにはあった「雑談」の大切さ、PCのディスプレイ、入力デバイスの違いによる作業効率への影響などにも目を向けていきたいと考えています。